イヌビエ
(ケイヌビエ)

イネ科 イヌビエ属

 
2020.10.13 神奈川県   2021.7.17 栃木県


水田、道端、畑地、空地などにふつうに生える1年草で、高さは30〜120センチ。茎は叢生し、基部で分枝する。葉は線形、基部の葉鞘はやや赤味を帯び、葉舌は無い。
花序の枝(総)は斜上し、花序は長さ10〜25センチの総状花序になり、多数の小穂を密に付ける。小穂は卵形で、長さ3〜4ミリ、先は鋭く尖り、剛毛があり、芒は無いか、あっても短い。第1包頴は長さが小穂の半分より短く、第2包頴は小穂と同長。
花期は8〜10月。本州〜沖縄県に分布する。

〜徒然想〜

ほとんど撮影をスキップしていた植物です。全国でふつうに生え、美しいと思ったことはありません。
芒のないものは神奈川県の海岸草地で撮影したので、海岸草地でも生えるようです。環境への適応性が強い植物です。
ヒエの仲間は、葉の基部に葉舌が無いことが特徴ですが、タイヌビエ、ヒメタイヌビエ等、識別は厄介です。
小穂の先に長い芒があるものはケイヌビエと呼ばれることがあります。こちらは栃木県の湿地で撮影しました。芒の長さが短い中間タイプも見られました。芒の長さには連続性があること、生態も変わりがないことからか、近年は両者を分けていません。

−同じ科の植物−

 2020.10.13 神奈川県    2021.10.2 栃木県
 
 2020.10.13 神奈川県    2021.10.2 栃木県
 
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