イトスゲ

カヤツリグサ科 スゲ属

 
2024.5.18 伊豆半島   2024.5.18 伊豆半島

丘陵〜山地の林床などに生える多年草で、有花茎の高さは15〜30センチ。茎は叢生し、匐枝を出す。葉は糸状で葉幅1ミリ以下、有花茎と同長又は長い。
頂小穂は雄性、側小穂は雌性で、2〜3個付く。苞葉は長い。雌鱗片は果胞より短く、果胞は3〜3.5ミリで、無毛。嘴はやや長い。花(果)期は5〜6月。北海道〜九州に分布する。

〜徒然想〜

当初本種としたものは、ハコネイトスゲでした。
ではイトスゲはということで、探してみることにしました。といっても、ふつうに見られると思っていたので、山歩きで偶然みつかれば、という程度の花探しです。
機会は直ぐに訪れました。アマギシャクナゲを撮影に出かけると、登山道の法面に本種と思われるスゲが見られました。
ハコネイトスゲと比べると、ハコネイトスゲは糸のように細い葉がもっこりとあり、間から有花茎が伸びる風情ですが、本種の葉はさほどもっこりと茂らない印象を持ちました。小穂も大きく小花も数多く付き、果胞は細長いと思いました。
惜しむらくは、この日はアズマシャクナゲを求める登山者が多く行き交い、落ち着いて写真が撮れなかったことです。
後日、別の山でも数多くみつかりました。


−同じ科の植物−

 2024.7.4 山梨県    2024.7.4 山梨県
 
 2024.7.4 山梨県    2024.7.4 山梨県
 
 2024.7.4 山梨県
果胞は細長い
   2024.7.4 山梨県
苞葉は細く長い
 
 2024.7.4 山梨県
基部の鞘は淡褐色
   2024.7.4 山梨県
葉は丸まり、幅1ミリ以下