ハタケテンツキ

カヤツリグサ科 テンツキ属

 
2025.9.25 栃木県
葉幅は2〜3ミリほどあったように思えます 
  2025.9.25 栃木県
苞もやや幅広です 


絶滅危惧種1B(EN)で、畑など平地に稀に生える1年草。根茎はなく、小さな株を作る。茎は細く、高さ7〜40センチ。葉は無毛、鞘の口部外側に短い毛がある。
花序は2〜3回分枝して長さ5〜10センチになり、小穂は狭卵形、長さ3〜5ミリ、幅2〜2.5ミリ、汚れたわら褐色を帯び、鱗片は広披針形で長さ1.5〜2ミリ、果は長さ0.7ミリになり、表面の細胞は横長楕円形、花柱は2〜3岐し、柱頭と共に長さ1.5〜2ミリ、果時にも残る。8〜10月に熟す。関東地方、四国、九州に分布する。

〜徒然想〜

数年探していましたが、全く気配も見えなかった花です。すっかり諦めモードでいたところ、情報を得て産地に飛んでいきました。
産地は思いもしなかった場所で、畑とは程遠く、みつからないはずです。気まぐれに発生しては消えていく、環境にシビアな植物です。
メアゼテンツキに似ていると思いましたが、違いは、他の多くのテンツキ類の果実は倒卵形なのに対し、本種は楕円形ということです。採取はできないので確認していません。
ただ、一見して本種は小穂が多く付き褐色、苞も葉も幅広く、両者の違いは明確と思いました。

−同じ科の植物−

2025.9.25 栃木県
小穂は長さ4〜5ミリです 
  2025.9.25 栃木県
花柱は2岐と3岐が見られるようです 
 
 2025.9.25 栃木県
メジャーの長さは15センチです 
   2025.9.25 栃木県
鞘や葉に毛は見られませんでした 
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