アレチハナガサ
ダキバアレチハナガサ

クマツヅラ科 クマツヅラ属


 
2025.5.26 神奈川県川崎市   2020.7.18 東京都調布市


南アメリカ原産の多年草で、関東地方以西の荒れ地や河川敷などに帰化している。茎はよく分枝し、高さ1.5メートルほどになる。葉は対生し、無柄で広線形、下部の葉は狭楕円形、基部は茎を抱かない。
茎の先で盛んに分岐し長さ2〜3センチほどの穂状花穂に多数の花を付ける。花冠は淡青紫色で、5裂し、直径3ミリほど。花期は6〜9月。

〜徒然想〜

今日も出そびれて、近くの多摩川散歩です。いつものように土手の遊歩道には人があふれ、思い思いの姿で休日を楽しんでいます。
二人並んで談笑しながら歩く人、イヤホンを垂らしながら腕を振り歩く人、周りの景色を眺めながらゆっくり自転車をこぐ人〜私、ときおりヘルメットを被った軽快車がすり抜けます。
河岸の草むらには少し季節外れのアレチハナガサが咲いていました。背が高く細いので風に揺れ、撮影が難しい植物です。
よく似たヤナギハナガサやダキバアレチハナガサもあるようなので、今度探してみます。

−同じ科の植物−

  2025年、あまり気を込めて見ていなかった帰化種ですが、本種とヤナギハナガサとの識別に注意しながら観察してみました。葉の基部が茎を抱く抱かない、花冠筒部の長さなどの違いが指標です。
とはいえ、いざ観察してみると、存外難しいと思いました。
ヤナギハナガサ、アレチハナガサ、ダキバアレチハナガサを区別しようと思うと中間的なものが多くて、迷いが生じます。
結局、本項では以下のように判断しました。
ヤナギハナガサは、花は他よりやや大きく、花冠筒部は長め、葉の基部は茎を抱きます。そして、萼、花柄などには白い長毛のほか腺毛があります。
アレチハナガサとダキバアレチハナガサは、花が小さく、葉の基部は茎を抱かない抱くの違いがあるだけです。
 両者とも萼、花柄などには腺毛が無く、あってもわずかです。花穂は長短があるものの、それだけでは区別できませんでした。

 
 
 2025.6.27 東京都世田谷区    2025.5.26 神奈川県川崎市
萼や花柄に腺毛は見られませんでした   
 
 2025.6.27 東京都世田谷区   2025.6.27 東京都世田谷区  
  茎の断面は四角形で、中実です    花穂は次第に長くなります
2025.6.8 東京都世田谷区 2023.5.20 東京都調布市
葉は茎を抱きません  
 ダキバアレチハナガサ  
 
 2025.6.8 東京都世田谷区    2025.6.8 東京都世田谷区
 もう少し抱いた方がいいかも    萼や花柄に腺毛は見られませんでした