湿った草地、林縁などに生える多年草で、高さは10〜60センチ。茎は開出毛があり、地を這って先は立ち上がる。根出葉は2〜5個で、腎円形、3全裂し、裂片は切れ込み、両面に伏毛がある。茎葉は3全裂し、開出毛がある。
花は上部の茎葉に対生して単生し、鮮黄色で直径1センチ前後。花弁は5個。花柄には開出毛がある。果実(集合果)は倒卵状、直径1センチ前後。花期は2〜6月。山口県〜沖縄県に分布する。
〜徒然想〜
南方の植物は、本州にある植物であっても、その環境のため独特の進化をするものがよくあります。見たことある花であっても必ず撮っておくようにという師匠Kさんの教えを守り、目の前のキツネノボタンに見入ります。
背中越しにシマキツネノボタンですと教えられましたが、花も実も姿は同じようにみえ、違いは分かりませんでした。
調べると、茎が地を這って伸び、先が立ち上がるのが特徴です。花と葉が対生につくことと、茎や花柄に荒い毛があることにも違いがあるようです。
根生葉と茎葉は3全裂するのも違いではないかと思っています。キツネノボタンは3中裂です。
幸いにも、葉や果実は撮影できていました。花柄の開出毛も、確認できる程度に写っていました。キツネノボタンはほとんど無毛で、花と葉が対生につきません。
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