トラキチラン

ラン科 トラキチラン属

 
2006.9.3 長野県八ヶ岳   2006.9.2 長野県八ヶ岳(画像にポインターをおいてください)

亜高山帯の針葉樹林内などに生え、高さ10〜30センチ。葉緑素を持たない腐生植物。
上部に2〜8個の花をつける。花はふつうのラン科と違って子房がねじれないので、唇弁(紅紫色の斑紋がある部分)が上部になる。唇弁は3裂し、中裂片が大きく、淡紅色。後部は距となり直立する。下側の中央は背萼片、その両側は側花弁。花期は8〜9月。本州中部、北海道に分布する。
名は、最初の発見者に由来する(1902年、神山虎吉氏)。


〜徒然想〜

“だめだったよ! ほとんど終わっていたよー” がっかりする私に、
“でも、見つかったんだろ。また、また来年来ればいいだよ!”と、宿の女将さんが私を励ましてくれます。
最初は無愛想だったこのオバちゃんも、最近は笑顔も見せてくれるし、こんな励ましの言葉も言ってくれるようになりました。花との出逢いはうれしいですが、人との交わりはなおうれしい。山を下りながらしわくちゃな笑顔を思い出し、もう一度うれしくなりました。
翌日、別の場所で幸運にも盛期の花に出逢いました。でも、また来年オバちゃんに逢いに行くことにします。

富士山周辺でも本種が見られることを知り、出かけてみることにしました。以前は暗い森だったところも、現在では立木が伸び環境が変わりつつあります。以前の森を探しながら、トラキチランを探します。

−同じ科の植物−

   2006.9.3 長野県八ヶ岳  
2015.9.5 山梨県    2013.9.7 山梨県
   もっとこの花を見る → Ptoto Gallery