山地の湿地、林内、渓流沿いなどに生える多年草で、高さは15〜30センチ。細長い匐枝を出し、疎らに生える。葉は柔らかく、鮮緑色で幅4〜8ミリ。基部の鞘は淡色。有花茎には鋭い3稜がある。
頂小穂は雄性、淡緑色で線形、長さ1.5〜3センチ。側小穂は2〜5個、雌性でほとんど柄がなく茎の上部に固まって付く。小穂は円柱形で、長さ1.5〜3センチ。苞は葉状で長く、無鞘。雌鱗片は狭卵形で長く尖り、淡緑色で果胞より短い。果胞は熟すと開出し、狭卵形、長さ3〜4ミリ、淡緑色で数個の脈があり、無毛。柱頭は3岐する。北海道〜九州に分布する。
〜徒然想〜
夕張岳登山にあたり、最初に撮影したのがこの植物です。冷水コースから登り、直ぐにみつけました。
三脚を出すのが面倒で、手持ちの撮影です。予測通り、鮮明な画像は残すことができませんでした。まだまだこの種の植物には、身が入りません。画像を見直すと、いつもの反省だけが頭をもたげます。
高尾では、遊歩道の足元でこの花をみつけました。人通りはありません。三脚を立て、じっくりと撮ります。撮りながら、エナシヒゴクサかな・・・? という想いが巡ります。雄性穂が長いのです。
並んで、やたらと雄性穂が長いものも見られ、こちらはエナシヒゴクサのように思えました。
持ち帰り、果胞を確認します。その結果、果胞の上部はエナシヒゴクサよりも長く嘴状となっていました。鱗片もより細長く尖っているようです。
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