ムカゴイラクサ

イラクサ科 ムカゴイラクサ属

山地のやや湿り気のある林内などに生える多年草で、高さは30〜80センチ。茎や葉に刺毛があり、触ると痛い。葉は互生し、長い葉柄があり、卵状楕円形、先は尖る。葉腋にムカゴ(珠芽)ができる。
花は雌雄同株で、花は緑白色で、雌花序は上方の葉柄に付き、雄花序は下方の葉腋に付く。花期は8〜9月。北海道〜九州に分布する。

〜徒然想〜

八ヶ岳山麓のこの谷は、初夏からカモメランイチヨウランホテイランなどがみられ、夏から秋にかけてはタカネフタバラントラキチランなどがみられ、楽しみな観察地になっています。
しかし、谷は暗く森閑とし、1人で来ると花を撮っているときでさえ、背中に不気味さを感じます。もし突然物音がすると、飛び上がってしまうでしょう。

今日は遠方からの方を案内して、二人でこの谷に入ります。普段なら目的の花を撮ったらさっさと引き上げるのに、今回は地味なムカゴイラクサに気付く余裕がありました。

−同じ科の植物−
2010.8.13  長野県八ヶ岳
上に雌花序、下に雄花序が付きます
 2010.8.13  長野県八ヶ岳
ムカゴができかけているように見えます
   2010.8.13  長野県八ヶ岳
 
 2023.7.26  神奈川県
雄花です  花被片、雄しべは5個、葯は白色のようです
   2023.7.26  神奈川県
雌花序です これを見るだけで全身に痒みを感じます
 
 
 2023.7.26  神奈川県
葉は長楕円形で、先は尖り、均等な鋸歯があります
   2023.7.26  神奈川県
雄花序です
 
 2023.7.26  神奈川県    2023.7.26  神奈川県
茎には鋭い棘があって、触れると非常に痛痒いです  葉柄や葉裏脈上にも棘があります